ガイア最新話感想

第9話

シーガル飛びたつ

放映日

1998年10月31日

登場怪獣

光熱魔石 レザイト


脚本

太田 愛

監督

村石 宏實

特技監督

村石 宏實


ストーリー

我夢と神山がピースキャリーでエリアルベースに帰還した。
「神山リーダー!」
整備場でチームシーガルのメンバーが声をかけた。
メンバーは道具の手入れをしていた。チームシーガルはレスキュー部隊であるが、
まだ出動したことがなく、道具もきれいなままであった。
そんな話で盛り上がっていると、宇宙から巨大な物体が接近してきた。
警報が鳴り、チームシーガルもいつものようにスタンバイした・・・。

「怪獣災害基金を作る会」のメンバーである西谷は、怪獣災害の被災者を救う話を
聞いてくれる人がまともになく、民間団体の無力さを平川にぼやいていた。
その時、二人の居るビルの目の前にものすごい光を放つ物体が現れた。
それは、宇宙からやってきた物体であった。
空中で回転しながら静止していたかと思うと、突然地上に落下し、まわりのビルに
多大な被害を与えた。もちろん、西谷と平川の居るビルも例外ではなかった。

すぐにチームライトニングが現場に到着し、その物体の調査を開始した。
その物体はものすごい熱を発していた。
現場の状況をXIG司令室で見ていた我夢は、物体がメルトダウンしていることが
すぐに分かった。石室は、敦子に現場の地下構造図を出させた。その真下には
天然ガスのパイプラインがあり、物体が到達するまでには80分ほどしかからない。
石室は、液体窒素弾でその物体を凍らせるよう堤に指示した。
堤は、現場にいるチームライトニングへと指示した。
液体窒素弾着弾後は、急激な冷却の反動により周辺に破壊的な熱風が発生するので
発射と同時に速やかに待避するようにとも伝えた。
現場の避難も完了し、ミッションを開始しようとしていた。

平川と西谷はビルのがれきの中にいた。外ではミッションが開始されようとしていた。
平川は慌てて携帯電話を探し、電話をして誰かに伝えようとした。
XIG司令室でジョシーは、その携帯の電波をとらえ、ミッションエリア内にまだ人が
いることを石室に伝えた。しかし、電波の発信源は飛来物体の熱干渉振動で特定できなかった。
ミッションは一時中止された。
石室は堤にチームシーガルの出動を指示した。
チームシーガルは、現場へと向かい、生存者への救出を開始した・・・。

飛来物体は、周辺に渦を作り地下へと落ち始めた。
しかし、チームシーガルは生存者をまだ発見することはできなかった。
我夢は、石室に液体窒素弾をターゲット直前で爆破し、熱風の被害を最小限にし、
冷却する方法を提案した。
我夢の提案は直ちに実行されることになった。

平川の携帯はどこにも通じなかった。絶望しながらも平川と西谷が壊れた窓のほうへ
大声で助けを求めていると、突然チームシーガルの「シーガルフローター」が目の前に
現れた。シーガルフローターから神山がスピーカーにて、二人に窓から離れ壁際に待機
するよう指示した。
そして液体窒素弾が発射され、飛来物体の直前で爆破された。爆風は、それでも威力は強かった。
物体は冷却されたが、突然内部から何本もの長い角を出し、周辺のビルへと突き刺した。
平川達のビルへも突き刺さり、彼等はまたがれきの下敷きになった。

平川達のの安否が気遣われたが、平川が携帯電話で連絡をしてきた。
平川は飛来物体の赤い角の下にいた。その角はものすごい熱を発していた。
チームシーガルの神山と松尾は、彼等の居るビルへと侵入し、救出を開始した。
ビル内のがれきの中を歩くと、シャッターへとぶつかった。
「誰かいるか!」松尾が呼びかけると、携帯で平川の助けを呼ぶ声が聞こえた。
神山と松尾は平川に声をかけ続けながら、シャッターを焼き切ることにした。

物体の動きは止まった。
我夢が、物体を調査してみると重量が飛来時の80倍にも達していた。
物体のまわりにできた渦は、巨大な重力場ができかけいるために発生したものであった。
そして、ジョシーの計算だと、その物体が活動を再開すると関東全域を巻き込んで
沈み始めるというのであった・・・。


今回は、ティガやダイナで「ウルトラおとぎ話」をたくさん世に送り出した、「太田 愛」さんの
脚本でした。
太田さんの作品はいつも涙なくしては見れませんが、今回の「チームシーガル」の活躍をメインにした
ストーリーも決して例外ではありません。

今回は、今まではピースキャリーの操縦を担当していた人が、実はチームシーガルのリーダーで、
名前が神山(こうやま)さんだというのが分かってよかったです(^_^)。
そして、今回の主役はなんといってもこの神山さんでしょう。
千葉参謀によると、神山さんは18歳の時からレスキューの仕事をしてきたベテランだということです。
それ故にリーダーに選ばれたのでしょう。ビル内の生存者救出の際も非常に冷静でした。
平川さんからの携帯電話での通話が途絶えたときに辛くなった松尾に、
辛いなら戻ってシーガルフローターのマイケルと交代するように言います。
そしてさらに、松尾にこう言います。

 「レスキューという仕事はな、救助を待ち望む人間の、力つきて息絶えた遺体を運ばなければいけないときもある。
  ようやく助け出した人の命が、自分の腕の中で消えていくのを見なければならないこともある。
  それでも、自分の手で一つでも命が救えるのなら。そう思わなければやっていけない。


神山リーダーの経験から出た、人間の命の尊さを語るすばらしい言葉でした。
私は、この言葉を聞いたときに目頭が熱くなりました。

現実に大きな事故、災害があったときには、自衛隊や消防のレスキュー部隊が出動し、生存者の救出を行いますが、
彼等も、同じ思いで仕事をされていると思います。
つらいこともたくさんあるでしょう。しかし、人の命を救ったときに、そのつらさを乗り越え自分がその仕事を
やっていて良かったと思うのではないでしょうか。

ガイアでのチームシーガルのメンバーも、これからも続くであろう怪獣災害の中で、辛く悲しい場面に出会う
ことでしょう。それを乗り越え、一つでも多く尊い命を助け出すためにがんばって欲しいと思います。

ダイナの「箱の中の友達(第7話)」などでも取り上げられた「怪獣災害」が、ガイアでも取り上げられました。
ダイナの時は、怪獣災害で両親を亡くしてしまった子供達をTPCの施設「カトレヤ学園」で預かっていました。
ガイアでは、平川さんが代表でしょうか、民間の人たちで集まって「怪獣災害基金」を設立する運動をしていたようです。
非常に、リアリティのあるお話だと思います。
「根源的破滅招来体」に対して、さまざまな準備をしてきたGUARDや、アルケミースターズがその被害者救済を、
TPCのように検討していくようになるのでしょうか?いや、なるといいですね(^_^)。
そのあたりを、いつかやっていただけると、さらに作品のリアリティが増すのと同時に、人間味があるドラマに
仕上がっていくのではないでしょうか?

しかし、ライトニングの大河原は、相変わらずよく攻撃を受けますね(^_^;)。
今回はそれを逆手にとってか、いつもならイジェクトできるのに、今回はイジェクトさせてくれませんでした(^_^;)。

我夢のEXを自動操縦にしてガイアに変身するのは、定番になりましたね。
・・・EXを整備する人は、怪しい機械が取り付けられているのに気づかないのかなぁ?
それとも、我夢がつけたものだから気にしてないのか?

戦いが終わって、ガイアが朝日を背にして立っていたあの姿、かっこよかったですね(^_^)。
やっぱり、ウルトラマンには太陽がお似合いですね。

最後のギャグはすごかったですね。
平川さんを救出したのは、「チムシガルのマッツォ」というイタリアの方だそうで・・・。
むりやり〜!(^_^;)


次回は、いよいよ女性スカイチーム「チームクロウ」が登場します!
イエイ!ロックンロールだぜい!!


次回予告

ロック・ファイト

ハルマゲドンか?全長800mの巨大物体が地球に接近!
XIGの全スカイチームが大空に。君もロックンロール!


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