ガイア最新話感想

第6話

あざ笑う眼

放映日

1998年10月10日

登場怪獣

奇獣 ガンQ


脚本

川上 英幸

監督

原田 昌樹

特技監督

北浦 嗣司


ストーリー

チームライトニング、チームファルコンはファイターに乗り込んで、
空中戦の訓練を行っていた。
訓練では、最後にライトニング、ファルコンともに、リーダー機のみが残った。
チームファルコンの米田リーダーは、チームライトニングの梶尾リーダーの
機を捕らえたが、梶尾は太陽の方向へと逃げたため、米田は太陽の光を
もろに浴び、ロックできなかった。そのすきに梶尾が米田の後ろへと回り込み、
梶尾と米田の追いかけっこが始まった。
しかし、米田が突然、訓練中止を梶尾に告げた。
ポイント752J8に巨大な眼のような物が出現したのだった。
さっそく、XIG司令室にいる我夢が分析を始めた。
我夢は迷った。生命体ではなく、構成物質も判明できないが生きているように感じる・・・。
その時岩石が、梶尾、米田のファイター機めがけて飛んできた。
しかし、その現象にも我夢は明確な答えを出すことができなかった。
物理的ロジックを使用せずに岩石が動かされているようだったが、
我夢にはそれが理解できなかった。
巨大な眼のような物体の、黒目部分がそんな我夢を笑ったようだった・・・。
我夢は、おびえた。そして、いじめられていた少年時代を思い出し、
あのアグルに変身した藤宮の笑っている姿が思い起こされた・・・。

頭を抱えていた我夢は、大きめを見開き突然立ち上がり、あの眼を攻撃するように堤チーフに告げた。
我夢は、最低ラインの考えとして分子で構成されている物質であるが故に、物理的攻撃に
意味があると言う。
しかし、堤は躊躇していた。そして、石室コマンダーの指示を仰いだ。
石室はしばらく考えたが、ゆっくりとうなずいた。
堤は、梶尾、米田両リーダーに対し攻撃命令を出した。
2機はミサイルを眼のような物体に発射した。
しかし、2機のミサイルは、眼の中に吸い込まれてしまった。
米田リーダーはおもわず叫んだ。「この攻撃は本当に効果があるのか?」
すると、突然1機のミサイルが眼から押し戻され、米田リーダのファイターめがけて飛んできた。
米田リーダー機は、着弾し、墜落してしまった。
それと同時に、眼のような物体は姿を消してしまった・・・。

米田リーダーは脱出後の着地で足をくじいてしまっい骨折した、チームファルコンのメンバーから
XIG司令室に連絡が入った。
チームライトニングはXIG司令室に来ていた。
XIGオペレーターの敦子は、我夢にそばに行き、そしてこう言った。
「震えてたね。自分が怖いからって攻撃するように言ったの?」
「アッコ!」ジョジーは叫んだ。
我夢は戸惑いながら、こう言った。
「分からなかったんです。あいつは存在そのものが不条理の固まりで、
 姿形は、はっきりしているのに・・・科学的分析が通用しない。分からないんです僕には。」
その言葉に、梶尾リーダーは厳しい口調でこう言った。
「どんな相手だろうが、敵が出現したら戦い、そして勝つ。それが我々の使命だ。
 今回の敵が、どんなに不条理な存在か俺にはわからん。しかしこれだけは言っておく。
 おびえる物にここにいる資格はない!」

我夢は、メディカルセンターへ行き、米田リーダーにあやまった。
ファルコンのメンバーが我夢につっかかろうとするのを遮り、
米田は、怪我は着地の時のもので自分の責任だと言い、立ち去ろうとした。
しかし、頭を下げたままの我夢へ、米田も背を向けたままこう言った。
「あいつはいったい何者なんですか?我々にミサイルを撃ち込ませて、どうするつもりだったんでしょう?」
そして、米田は立ち去った・・・。
そして我夢は、エリアルベースから地上へと降りた・・・。

・・・我夢は夢の中でうなされていた。
眼が、XIGのメンバーが、そして藤宮が我夢を笑っていた・・・。
「・・・我夢、我夢・・・おい、おい!」
我夢は目を覚ました。
突然、彼の目前にはあの巨大な眼が!我夢は驚いた。
我夢は、中退してしまった大学へ来て、外のベンチで寝ていたのであった。
我夢は、研究室の仲間のところへ「リモートフライングシステム」の
設計図をチェックをしてもらいに来たのだった。
我夢の目の前に現れた巨大な眼は、研究室仲間が持っていた新聞の一面の
写真であった。彼はその新聞を丸めて、我夢をはたいていた。
新聞社はその巨大な眼に「ガンQ」と名付けていた。

我夢は、歩きながらその仲間と共にガンQについて語り合っていた。
我夢は、ガンQを生物的にも物理的にも論理性のない物だと言う。
仲間はそれは「おばけ」だという。しかし、おばけや幽霊が存在するとすると、
存在理由や行動目的は理解できると言った。
我夢はその言葉でなにか思い当たり、今日横浜までのデートに使う予定だった
仲間の車を借りて、どこかへ出かけたのであった。

XIG司令室に、地質研究班から緊急連絡が入った。
幕田市の地下で強い電磁波を関知したとのことであった。
それと同時に我夢から連絡が入った。地質研究班に調査を依頼したのは我夢であった。
眼の存在理由についてのみに気を取られ、疑心暗鬼になっていた我夢であったが、
ガンQの正体は不明だが、吸収されたミサイルに注目することでその物体の
行方は探知することができるというのであった。
我夢が幕田市に到着すると、ガンQは地上へと現れ、石油コンビナートを
破壊していった!
ガンQは、わざとミサイルを撃ち込ませ、そのエネルギーを吸収し、
岩石や金属片を使って、動ける体を形成していったのであった。

我夢は、ピースキャリーで現場へ到着した堤に、金属片を攻撃するように告げた。
怪獣の体を支えている金属片を破壊することによって、
怪獣の体がバラバラになると言うのである。
チームライトニングが攻撃を開始した。
怪獣は大きな眼をピースキャリーに向け、赤いビームを放った。
ピースキャリーは、操縦不能に陥り、そして怪獣の眼の方に引き寄せられていった。

「もう怖くない。おまえを恐れる理由など何もない。」
我夢はエスプレンダーを取り出し、ガイアへと変身した!

ガイアは怪獣をパンチではじき飛ばし、ピースキャリーを光線から解放した。
ガンQとのバトルが始まった。しかし、ガイアはガンQに倒され、
ついには大きな眼から放たれた光線によって、怪獣の体内に取り込まれてしまった。
怪獣の体内でガイアは、ものすごい数の眼に囲まれ、そして笑われた。
ガイアは耳をふさいで倒れた。
しかし、ガイアはその中の大きな眼に突進し、外へと脱出した。
ガンQはガイアが突き破ったショックで、木っ端みじんに吹っ飛んでしまった。

堤は石室に報告書を提出していた。
その報告によると、怪獣出現の予測ができなかった場合、幕田市での死傷者は1,000人は
下らなかっただろうということだった。
堤は、我夢の活躍について語ると、石室は少し笑いながらこういった。
「当然だ、あいつは・・・XIGの一員なんだからな。」

我夢は食堂に来ていた。
「いいですか?」
我夢は、食事中の梶尾リーダーの前の席へと座った。
「ご心配かけしました。もう怯えたりしません。」
梶尾が何か言おうとしたところで、米田リーダーがやってきて我夢に声をかけた。
「おい、あいつやっつけたんだってな?」
「ええ、大丈夫ですか」
「ああ、来週から訓練開始だ」
チームファルコンのメンバーは隣の席に着いた。
梶尾は、我夢に向かって言った。
「勘違いするな。俺はおまえの心配をするほど暇じゃない。」
「そうですよね。」
「へらへらすんな。」
二人は、チームクロウの練習を見ながら会話を交わすのであった・・・。


感想

今回のストーリーは、ウルトラマンダイナであの「ハネジロー」を登場させた、
「川上 英幸」さんの脚本でした。

今回は、我夢が天才科学者であるが故に、迷宮へと迷い込んでしまいました。
つまり、我夢には「物理的には存在しないはず」ものであった怪獣が「そこに存在している
ということが、我夢自身理解できなかった。
それに、あの眼という存在が我夢を笑っているように思えてきて、ついには疑心暗鬼になり、
適当な理由を付けて攻撃させてしまう。

しかし、米田リーダーが怪我をし、人を傷つけてしまった我夢は自分の入り込んでいた迷宮の
出口を見つけます。
怪獣の存在だけにこだわっていてはいけない。怪獣を見つけ倒すことに意味があるのだと。

このストーリーによって、ガイアに登場する怪獣について、ある意味明確になったように思えます。
今までに登場した怪獣のほとんどが、「生物」としての怪獣ではなく、「〜生命体」というように、
我々の現実世界では考えられないような生命体として登場しています。
物理的な存在」と言うより、「哲学的な存在」がガイアの中では重要な要素を占めているように思えます。
またそれが、ガイアでの一番の謎である「根源的破滅」を解き明かす、一つのキーになっているのではないでしょうか。

さてここでおさらいしておきましょう(^_^;)。
今回、チームライトニングの他に、米田リーダー率いるチームファルコンも訓練でしたが
空を飛んでいました。そのシーンの時に出てきた名前を掲載いたします。

チーム名
リーダー
メンバー
チームライトニング
梶尾
北田、大河原
チームファルコン
米田
林、塚守

空中戦の特撮は、とてもかっこよかったですね!!
ファイターが、本当に飛んでいるような気がしました(^_^)。

最後に空中戦をやっていた、「チームクロウ」の出演も楽しみですね。

あの大学時代の研究室仲間の車は派手でしたね(^_^;)。
ボンネットにハートマークと「LOVE、PEACE」という文字が書かれていたし・・・。

我夢がその仲間に見せていた「リモートフライングシステム」は何に使われるのでしょうか?
ひょっとして、自分がガイアに変身したとき、それを使ってファイターに怪獣を攻撃させて自分が操縦しているように
思わせるとか・・・(^_^;)。

新聞社がつけたという「ガンQ」という名前ですが、「ウルトラQ」とかけているのでしょうか?
ウルトラQの「Q」は「Question」ですから、「ガンQ」も眼のおばけだけれど存在がはっきりしないから
Questionの「Q」をつけたのかと思いましたが。

前回のアグル登場シーンは、「ターミネーター」みたいでしたが、今回のエリアルベースで特定の窓に近づいていく
シーンは「スターウォーズ」のようでしたね。
いろいろと、いわゆるパクリのようなところも見受けられますが、私はいろんなSFのいい要素を取り入れていると
いう感じがして、いいことだと思います。

ジョジーと敦子が、梶尾リーダーと米田リーダーの一騎打ちで、どちらが勝つか賭けますけれど、
ガム一枚」というのは、やっぱり「我夢」とひっかけているんですよね?川上さん!

このストーリーの最後に出てきた食堂のシーンですが、そこは「DINNER LT−03」と書かれたエリアでした。
・・・LT−03とはどういう意味なのでしょう?

我夢と梶尾リーダーとのやりとりは、ちょっとアドリブは言っていませんでした?(^_^;)(^_^)



次回は、この季節にふさわしい(^_^;)台風のようなやつの登場です。

次回予告

地球の洗濯

いったいこいつは何者だ?台風?竜巻?それとも・・・。
ガイアは立ち向かえるのか?君もワンダーゾーンへトリップだ!


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