ガイア最新話感想

第37話

悪夢の第四楽章

放映日

1999年5月22日

登場怪獣

超空間波動怪獣 クインメザード


脚本

長谷川 圭一

監督

原田 昌樹

特技監督

原田 昌樹


ストーリー

作成

GEM!


GUARD CHINAでは、地底に潜む怪獣に向けて「地底貫通ミサイル」を
発射した・・・。
こうした行為は、各国のGUARDでも行われていた。
KCBレポーターの吉井玲子の街頭インタビューでも、
地底に潜む怪獣への先制攻撃を容認する声が多かった。

田端と倫文は、玲子のインタービューを編集していた。
倫文が読んでいた雑誌には、最近増加している集団犯罪
について書かれていた。その記事では、それらの事件は
すべて動機が不明であると指摘していた。

突然、KCB局社上空にワームホールが出現した!
KCBの近くでは、「根元破滅教団」の集団が、
「根元破滅!」と唱えながら階段を下りていた。
そして、その教祖であろう人物が、開かれようとする
ワームホールを仰ぎ、こう叫んだ。
「根元破滅の大いなる意志よ!罪深き人間を導き賜え。
この地上よりその汚れを払い賜え、アッ〜!!」
叫ぶと同時にワームホールから落雷が発生した・・・。

KCB内部では、生放送中だというのに突然スタジオの照明が
消えてしまった。
調整室にいたディレクターはフロアディレクターを
怒っていた。調整卓の電話が鳴りだした。さっそく苦情の電話か
と、受話器を取った・・・。
局内の廊下を歩く人たちの携帯が鳴り、みんな電話をとった。
しかし、異変に気づいた吉井玲子は鳴った携帯の電源を切った。

田端と倫文が、VTRの編集をしていた部屋もモニターもおかしくなり、
そこに一瞬、あのメザートの恐ろしい顔が映し出された。
それと同時に、調整卓上の電話が鳴り、倫文がそれをとろうとしたが、
田端はそれを制し、「この電話絶対とるんじゃねえぞ!」と叫んだ。
二人が廊下に出ると、玲子がメザートに洗脳された人たちに追いかけられていた。
田端と倫文は、玲子をとにかく逃がし、おそってくる人たちを制止しようとした。
玲子は、VTR編集室へと入り込んだ。そこのモニターには死んだはずの
稲森京子が映し出された、玲子に向かってこう言った。
「許せない・・・藤宮君の目を曇らせるとは・・・ひどい女。
 私が迷いを断ち切らなくちゃ。」
編集室のドアが、突然開いた。「誰?」玲子は叫んだ。
入ってきたのは田端だった。田端の顔を見てほっとしたが、その田端の耳には、
生放送を担当していたディレクターの手にある携帯電話が当てられていた。
玲子は、そのまま洗脳された人々に囲まれてしまった・・・。

藤宮も異変に気づき、KCBへ向かった。
KCBの前には、根元破滅教団の一団が藤宮を待ちかまえていた。
「地球の意志を見失った裏切りものめ!」
教祖風の男はそう言うと、鈴を鳴らした。教団の人々は藤宮に襲いかかった。
藤宮は、教団の人々との格闘の末、囲まれてしまった。
「やめろー!!」

ファイターEXでKCBへ向かった我夢は、KCBの駐車場に来ていた。
「??・・・藤宮?」
藤宮の叫び声を気にしながら、我夢はKCBの入り口へと向かって行ったが、
行く手をGUARDの車「ベルマン」で塞がれてしまった。
車からでてきたのは、リザードの瀬沼だった。
瀬沼は、我夢にジェクターガンを向けた・・・。

気を失っていた藤宮は気がつくと、バーの中にいた。
そこは、KCBのセットの中であった。
目の前にあるピアノを弾いているのは女性がいた。
それは、なんと稲森博士であった。
「何度その姿を利用すれば気が済む!」藤宮は叫んだ。
稲森は、ピアノを引く手を止め立ち上がってこういった。
「私を、ホログラムだとでも思っているの?」
彼女は、藤宮の方へと歩いていきながら、
「私、帰ってきたのよ。・・・藤宮君、ほら。」
稲森は、藤宮の頬を右手でゆっくりと撫でた。
「まさか・・・。」藤宮は信じられないというようだった。
稲森は、不適な笑みを浮かべ、藤宮にこう言うのであった。
「また地球について一緒に考えましょう。」

メザードにとりつかれた瀬沼は、我夢の背中に銃をつきつけ、
どこかに連れていこうとしていた。
瀬沼はこう言った。
「たった数百年で200種以上・・・人類が絶滅させた動物たちの数だ!」
稲森は、藤宮に語りかける。
「人間はそのエゴで、ほかの生物たちを殺し続けている。それどころか互いに
 憎しみあい、恐ろしい殺りく兵器でこの地球すらも破壊しかねない。
 まさにガン細胞そのものよ・・・。」
瀬沼も歩きながら我夢に語り続ける。
「もし、地球上で絶滅してもいい種があるとすれば、それは人間だけだ!」
「せっかく地球が与えてくれた力。それを正しく使えず、なくしてしまうだなんて。
 もう一度取り戻すのよ、あなた自身の手で・・・。」
稲森はそういうと、藤宮にゆっくりと抱きついた・・・。

チームライトニングは、パイロットウェーブを使い、波動生命体を現出させ、
完全に破壊した。しかし、発生していた干渉波は消えなかった。
干渉波はKCB内部から発生していた。
KCBの内部に入り込んだメザードは、放送電波を利用し、人間同士を
戦わせ自滅へさせるつもりであった・・・。

瀬沼に銃を突きつけられながら歩いていた我夢は、近くにあった消化器を瀬沼に
あびせ、消化器で腹を殴った。瀬沼に謝り、我夢はKCB局内へ走っていった。

「俺がもう一度アグルの力を・・・?」藤宮はつぶやいた。
「そう、きっとできるはずよ。」
稲森がそう言ったとき、メザードに取り憑かれてしまった田端と倫文が、
玲子を連れてきた。
稲森は藤宮に銃を渡し、邪魔な存在だという玲子を撃つように促した。
しかし、藤宮は「おまえは、稲森博士じゃない。」といい、稲森へと銃を向けた。
しかし、稲森は藤宮を見透かすようにいうのであった。
「あなたにあたしが撃てるかしら?撃てば二度と私はあなたの前に現れないのよ。
 それでもいいの?」
藤宮は、迷っていた。
「藤宮君には私が必要なはずよ。あなたの理想、あなたの孤独。そのすべてを
 理解できるのは私しかいないんだもの。・・・藤宮君をこんなにも堕落させて・・・。」
その言葉に玲子は怒ったように口を開いた。
「その人が苦しんだのは人間だからじゃない!藤宮君も私たちと同じ、
 人間だから・・・。」
稲森は、その言葉を気にもとめないと言うように続けた。
「その女を撃ちなさい。そしてもう一度戦うのよ。地球を救うために、
 おろかな人間たちを、この地上より消し去るのよ!」
藤宮は、再び玲子へ銃口を向けた。玲子はだまって目をつむった。
「やめろ!」その場所へ来ていた我夢は、叫んで飛び出してきた。
藤宮は引き金を引き、銃弾を発射した!
「・・・軟弱なやつ・・・いつも肝心なときに・・・。」
そう言って、稲森はピアノの上へと倒れた。
藤宮は、波動生命体の擬態である稲森へと銃を発射したのであった。
「俺にはなにも救えやしなかった。何一つ・・・。」
擬態は消滅し、稲森の声だけが聞こえてきた。
「またおまえを利用できればおもしろかったのにね・・・。
 でもいいわ。これから私は地球上に増殖し、人間どもが憎みあい、
 滅ぶ姿を見届けてやる!!」
「やつを追え我夢!そして必ず倒せ!」
藤宮はそう言うと、玲子を連れて逃げていった。
我夢はガイアへと変身し、ワームホールの中へと消えていった・・・。

感想

作成

GEM!


こいつが、根源的破滅招来体なのか?
ガイアでは4回目の登場となった「メザード」が登場です!
そして、今回はメザードの生みの親である、「長谷川 圭一」さんの脚本でした。

メザードは稲森博士の姿を使って、また藤宮を利用しようとします。
稲森博士が、「悪い女」のイメージになっていくのはちょっと悲しい気がします。

地底に潜んでいる怪獣を、「地底貫通ミサイル」によって先制攻撃をしかける。
人類の平和を守るという意味では、怪獣を絶滅させるというのは正しいことなのかもしれません。
ウルトラマンティガのなかでも語られていましたが、「怪獣との共存」ということが
できるのかどうか。これは非常に難しい問題でしょう。
しかし、地底にはいったい何匹の怪獣が潜んでいるのでしょうか?(^_^;)

根元破滅教団の人々は、いったい何者なのでしょうか?
藤宮に、教祖らしい男が

地球の意志を見失った裏切りものめ!

と言っていましたが、彼らは藤宮がアグルであったことを知っています。
彼らは「メザード」に洗脳されているのでしょうか?
それとも、彼ら自体が「根源的破滅招来体」と何か関係があるのでしょうか?

今回は、ガイアとアグルのバトルがありました。
地底貫通ミサイルで殺された、地底怪獣の怨念と言う形で、メザードが超空間上に出現させました。
いわいる「ファンサービス」でアグルを出したのかな?と思いました。
メザードは、簡単にやっつけられちゃいましたが(^_^;)。
メザードが作り出した「超空間」は、幻想的で非常にキレイだったと思います。


次回は、「大和武士」さんがゲスト出演されます。
次回予告

大地裂く牙

怪獣によって大勢の部下を失った男。
今地底に眠る一匹の怪獣に先制攻撃が!
ガイアよ、今君にできることは何なんだ!


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