ガイア最新話感想

第19話

迷宮のリリア

放映日

1999年1月16日

登場怪獣

超空間波動怪獣 サイコメザード2


脚本

長谷川 圭一

監督

原田 昌樹

特技監督

原田 昌樹


ストーリー

敦子は一人でXIG司令室にいた。
彼女は、チームライトニングの梶尾リーダーのことを考えていた。
ある日、彼女は廊下で梶尾と出会い「お疲れさまでした。」と声をかけたが、
ライトニングのメンバーと訓練でのことを話している様子で、無視されてしまった。
彼女は、彼とは住む世界が違うのだと落ち込んでしまっていた・・・。

石室コマンダーと堤チーフは、敦子の人事について話し合っていた。
敦子は、エリアルベースの二年任期を全うしているので、本人の希望がなければ、
XIGを離れ、ジオベース通信本部へと異動になるはずだが、彼女はまだ自分の意志を
保留していた。
石室は、XIG結成時の状況とすでに変わっているこんな時だからこそ、本人の意思を
尊重したいといい、直接本人に意思を聞いてみると言った。

エリアルベースの上空には金色の物質が降り注いでいた。
敦子はコンソール画面が一瞬ゆがんだのを見たとたん、何かにとりつかれたような、
うつろな目になってしまった。
XIG司令室に戻ってきたジョジーは、何か変な音がしなかったと敦子に聞いたが、
敦子はうつろな声で「別に・・・」と答えるだけであった・・・。
敦子の頭の中では、子供達がかくれんぼをしている場面が思い出されていた。
鬼になっていた、子供の頃の敦子は、他の友達に見放されてしまっていた。
そんな彼女に、ドレスを着た女の子が声をかけてきた。
「あなた、ひとりぼっちなの?」
「誰?」幼い敦子は聞いた。
「私と遊ぼう!」

・・・敦子は目を覚ました。彼女はいつの間にか自分の部屋に戻り、机の上に伏して寝ていた。
机の上ではメリーゴーランドのオルゴールが回っていた。
突然、机の上のコンピュータの画面に『Lilia』という文字がたくさん表示された。
「・・・これ、私が?・・・。」
敦子は部屋に飾ってある写真を見てつぶやいた。
「リリア・・・。」

空中にワームホールが現れた。
敦子は、XIG司令室に遅れてきた。いつもの敦子の席には、別のオペレーターが座り
指示を出していた。
敦子は、そのオペレータのそばへと行き、
「変わるわ。」と声をかけた。
オペレータは、石室の方を見たが、石室はうなずき、そのオペレータは敦子と交代した。
敦子は、チームライトニングへ発艦許可を出した・・・。
ライトニングはワームホールへと向かっていった。
敦子は突然「ウッ!」とうなった。ジョジーは心配するが、敦子はめまいがするだけで大丈夫だと
言った。
ライトニングがワームホールへと近づくと、その中から金色の粉が吹き出されてきて、
ファイターの視界を遮り、計器類を狂わせた。
梶尾は、XIG司令室へレーダーによる遠隔誘導を要請した。
ジョジーと敦子は、チームライトニングを誘導するが、敦子はだんだんとぼんやりしてきて、
北田機に対して2機とは違う方向へと指示を出した。
敦子はフラフラし、指示を出さなくなった。敦子からの連絡が途絶え慌てた北田は、
「どうした?エリアルベース。」と呼びかけたが、敦子は「まぁだだよ・・・。」と
意味不明な言葉を発するのであった。
彼女の頭の中には、メリーゴーランドの前に立つ少女の姿が浮かんでいた・・・。

突然、梶尾、大河原機の前に北田機が現れた!
梶尾は辛うじてよけたが、大河原、北田は衝突し二人のファイターは墜落していった・・・。

ライトニングのメンバーは、大河原、北田が負傷しながらもなんとか帰還した
梶尾は、XIG司令室へと怒鳴り込みに行った。
今回の事故は、オペレーターの誘導ミスがあったので発生したのだと言うが、
堤は、原因については現在調査中だと言うだけであった。
しかし、敦子はしょんぼりしていた顔を上げ、「私のミスです。」と素直に認めた。
「急に、ぼんやりしちゃって・・・。」
敦子のその言葉に、梶尾は怒った。
「ぼんやりだと!俺達が命がけで飛んでいるときにか!!」
堤は、詳細は後で説明すると言って、梶尾を押し返した。
石室は、敦子に地上での謹慎処分を命じた・・・。

地上にも金色の粉が降り注ぎ、大きな事故がいくつか発生していた。
敦子は、姉の律子の家へ来ていた。
ボーっとニュースを見ている敦子に、律子はデートでもしてくるように言ったが、
敦子は自分が昔からひとりぼっちだったと言い律子を困らせた。

XIGでは、我夢がファイターに付着していた粒子の分析結果を石室、堤に報告していた。
その粒子は大気圏の電磁波と反応し、きわめて思考の高い特殊な電気エネルギーを放射するのであった。
それは人間の記憶を司る、シナプス細胞に反応し、幻覚作用を誘発させるのであった。
その場にいた、ジョジーは幻覚という言葉に引っかかった。
そして、ジョジーの推察通りに、通信回路にもそのエネルギー反応が検出された。
敦子は、姉のマンションを出てから行方が分からなくなっており、敦子の保護を梶尾に頼んだ。
我夢は梶尾にこう言った。
「僕は梶尾さんを尊敬しています。でも、嫌いなところもある。
 それは人との間に距離をとりすぎることです。」
敦子の姉のマンションへと向かう車の中で、梶尾はこの言葉を思い出さしこう言った。
「おまえに言われたくないね。」

マンションへ到着すると、呼び鈴をならすが誰も出てこなかった、
困っているところへ律子が帰ってきた。
梶尾は支離滅裂になりながら自分の説明をしようとするが、律子の方から、
「もしかして、梶尾さん?」と聞かれた。
敦子は律子に梶尾のことを、「クールでステキな先輩」と教えていて、
それを聞いた梶尾は照れてしまった。
梶尾は部屋へと案内してもらい、律子から小さい頃の敦子の話を聞かされた。
小さい頃の敦子は、臆病で学校の行事も熱を出したりして休みがちで、親しい友達も
できなかったという。自分のことをひとりぼっちだとも言っていた。
そして今になって、小さい頃言っていた言葉をまたいったのだという。
遊園地へ行けばリリアに会えると・・・。

梶尾と律子は遊園地へと向かった。
敦子はメリーゴーランドの柵の上に座ってボーっとしていた。
梶尾は近づこうとするが、メリーゴーランドのまわりに電磁バリヤーが張り巡らされていて、
近づくことができなかった。
敦子はリリアと遊んでいるのを邪魔するなと怒った。
敦子は、巨大なリリアを出現させ、リリアの元へと行こうとした。
梶尾は、バリヤーの中へ無理矢理手を入れ、敦子の手をつかんだ。

上空では、ターゲットをとらえたチームファルコンがワームホールを攻撃した。
中から出現した巨大なクラゲは焼けて地上へと落下した。
そして、あの恐ろしいサイコメザードがお腹にもう一つの顔を持ち、
サイコメザード2となって姿を現したのだった・・・。


感想

今回は、XIGのオペレータとして活躍している「佐々木 敦子」をメインにしたお話でした。
特に、敦子と梶尾さんとのラブストーリーという感じでしたね。

今回は、また、あのメザードが出てきます。
今回で3回目の登場になるわけですが、今までのウルトラシリーズで同じウルトラマンのストーリーに
3回も同じ怪獣が登場するのは、ひょっとして初めてではないでしょうか?

それにしても、いったい何匹いるのでしょうメザードは。
天空の我夢(第4話)」「マリオネットの夜(第13話)」共に、被害にあった人々が
頭の中を覗かれていていたようですが、今回も人間の調査のために登場してきたのでしょうか。
その中に、今回敦子がいたということなのでしょう。

我夢は敦子の捜索を、梶尾リーダーにお願いしました。
我夢も、敦子が梶尾リーダーのことが好きだと言うことを悟ってそのようにしたのだと
思いました。
それにしても、我夢がそこまで気が利くというのはなんか変な感じがしたのは私だけでしょうか?
それに、結局我夢が「愛のキューピット」のようになっているし・・・(^_^;)。

敦子は地上での謹慎処分を受けて、お姉さんの「佐々木律子」のところへと行きます。
律子さんのご主人は亡くなられているという話でしたが、特に細かい話が出てきませんでした。
今後のストーリー展開になにか影響するのでしょうか?

敦子がXIG司令室へ遅れていったときに、別のオペレータの女の子が座っていました。
あの子は、オペレーターの補助要員なのでしょうか?
実は石室コマンダーは、代わりの女の子を用意して、敦子にXIGでオペレータを続ける
自信があるか試したのではないでしょうか?
・・・これは考えすぎですかね。

敦子は、サイコメザード2に操られ、自分の心の弱い部分が露呈してしまいました。
敦子は小さいころに「リリア」という人形をなくし、友達の少なかった敦子には
非常にショックだったのだろうと思います。それで、サイコメザード2に操られ、
彼女の中でリリアが人間として現実化していってしまいった。

でも、小さい頃、みなさんもこんな様な思い出を持っているのではないでしょうか?
まだ、空想と現実の区別がはっきりしなかったあの時。
ウルトラマンだって本当にいるんだと思っていたあの頃。
サンタクロースがいるんだと思ったあの頃・・・。
今回は敦子の暗い過去が、人形があたかも本当の人間として存在していたようにみせていました。
しかし、リリアは本当に敦子と遊んだかも知れません。
それは、大人の心には見えないものなのかも知れません。
だから、敦子は子供の頃の、ひとりぼっちの悲しい思い出の中で、実はリリアと一緒に
遊んだという記憶が思い出されたのでは・・・?

ウルトラマンだってサンタクロースだっているんですよ(^_^)。

エンディングで、包帯でぐるぐる巻きになった大河原が、敦子と梶尾が話しているところを見て、
うらやましそうにしているのが笑えました。そして北田が「がんばろうな。」と声をかけて
二人とも去っていく後ろ姿がなんともさびしそうでした。
ガンバレ、ライトニングの英雄達よ!(^_^;)


次回は石室コマンダーが白い戦闘スーツのようなもを着ています・・・?
次回予告

滅亡の化石

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