ガイアが終わって・・・



GEM!

ガイアが終了しました。
 私の見終わった時の感想は一言、「またやられたな」でした。
 結局、根元的破滅招来体やアルケミースターズについての明確な答えを出さないままに終わってしまった。
 確かに、それが主題ではなかったのですから、種明かしなどどうでもいいことだったのかも知れません。
 私は、推理ドラマのように最後にはすべて明かされる方が気持ちがすっきりするので好きです。
 結局、ガイアは私の中には入ってこないストーリーだった、そう思っていました。

 私には、幼稚園の息子がいます。息子は、ガイアの怪獣の名前がほとんど言えます。
 どのストーリーにどんな怪獣が出てきたとうのことも覚えているようです。
 彼にとっては、リアルタイムのウルトラマンはティガ、ダイナよりガイアなのです。
 私がなんと言おうとも、彼の大きくなっていく過程の中で、その時々でガイアを見てその時の考え方で分析していく、
 貴重なウルトラマンになることでしょう。
 実は、息子がガイアを見たいというので、ガイアV2になる直前のお話を見ていました。
 そこにはのめり込んでいる自分がいました。「おもしろい」ということを実感しました。
 「ウルトラ掲示板」でどなたかが「ガイアは大河ドラマだ」というような発言をされていました。
 ちょっと見ていただけでも、そうだな、壮大なドラマなんだな、と感じました。

 前から思っていたのですが、ガイアは難しすぎると思います。
 でも、繰り返しみて、「あぁ、これはそうだったんだ!」といろいろと解き明かされることがあるのだと思います。
 特に、ストーリーの中で怪獣が果たす役割をきちんと押さえると、ガイアを何倍も楽しむことができるのではないか?
 そんな風に思いました。
 何回も繰り返し見て新しい発見をして、新しいドラマとして見ることができる。ガイアはそういうものじゃないか
 とも思いました。

 ティガ、ダイナ、ガイアと、20世紀も終わりになろうというときにこんなすばらしいウルトラマンを見れるとは夢にも
 思っていませんでした。
 3作とも人類が破滅しそうになるという「世紀末」的な要素を持ったお話で、この時期だからこそ作られたと思います。
 またウルトラ世代が、実はこの世紀末に、最前線で働くウルトラのスタッフ陣になっていた、ということも「平成ウルトラマン」
 が生まれた理由のひとつなのでしょう。
 いずれにしても、生まれてくるのが「運命」だったウルトラマン達なのかも知れません。

 ガイアでウルトラマンのTVシリーズはひとまずお休みにし、映画でつないでいくそうです。
 「円谷一夫」円谷プロ社長は、「2001年にTVシリーズを再開したい」とコメントしています。
 「平成ウルトラマン」の再開というより、「21世紀ウルトラマン」の出発に大いに期待するとともに、
 「平成3部作」のウルトラマンティガ、ウルトラマンダイナ、そしてウルトラマンガイアに会わせてくれた、
 制作に関わったスタッフのみなさんに本当に感謝しております。

 ウルトラマンよ!永遠なれ!!

くらむぼん

◆はじめに・・・
この感想は、私個人の感じたままの感想である点、ご理解ねがいます。
ちなみにキャスも以下のように言っていました。(私はキャスって呼んじゃ駄目か!?)
    「どういう理由で生まれたって、ワタシ達はワタシ達。一人一人違う人間だわ。
     だからワタシ達、同じ事考えたり、同じ事する必要も義務もない。」

◆感想・・・
<大河ドラマは素晴らしい!>
ウルトラマンガイアは、大河ドラマ仕立てにするということから、最初の頃からかなり期待してました。
これからどうなってゆくんだろう!?という気持ちと、繋がりのあるストーリーから、壮大なテーマ性
を期待しました。
案の定、人間関係、ウルトラの力、怪獣の意味、そして「地球」といったテーマが、なかなか良く
描けていたと思います。
<人物描写が素晴らしい!>
*我夢
誰もが、我夢の(役者の?)成長を認めるでしょう。第一話では、「え!?、こんな子供が主人公!?・・・」
と思い、大丈夫かなって思ってたら、中盤以降、うむ、我夢って頼り甲斐のある男になったな。
さすが主人公だ!って納得できました。
藤宮との絡みも、対立→葛藤→決闘→別れ→再会→理解→友情 と、本テーマ?だけに、よく
描けていたと思います。
そうそう、我夢と梶尾の関係も良かった。最初、民間人の我夢を馬鹿にしていた梶尾が、次第に我夢
を認めていく過程など、梶尾の短い言葉の中に、その心の変化が表れてて、見せてくれました。
*藤宮
彼の台詞には、個人的にはかなり共感できる点があったりして、でも、我夢の気持ちもよくわかって、
このドラマの中の葛藤は、私個人の心の中の葛藤のようでもありました。感情移入をして毎回見ること
ができて、本当にドラマとしてよくできていたと思います。

それにまた、素直そうな顔立ちの我夢とは、好対照のニヒルな藤宮役は、大正解でした。EDの歌詞

にもあるように、我夢はきっと、“君が居たから、強くなれた”のだと思います。相乗効果は素晴らしい!
*石室コマンダー&千葉参謀
それと、なんと言っても存在感の大きかった人物は、石室コマンダーでした。
何かの雑誌の中で、渡辺さんは、下記のことを言ってらっしゃいました。(記憶モード)
   “小さかった頃に見た作品で、小さいながらも、子供向けの演技をしていることがわかって、
    気に入らなかった。石室コマンダー役は、わかりやすさとかを意識せずに、普通の大人
    としての演技をしようと思った。”
それは、私も同感で、現在31ですが、小学校の頃?見ていたウルトラは、どうも子供向けに手を抜い
ているように感じてました。(タロウ、レオあたりから、ほとんど見なくなってしまった)
ストーリー、キャラクターなど、子供ながらに不満でした。(その点、セブンは見ごたえあった)
今回の石室コマンダーは、千葉参謀と共に、“大人の演技”をしてくれたことは、大正解で、感謝!
って気持ちです。作品全体に重厚なイメージが出来たと思います。同じ台詞を吐くにも、演技次第
で、心に残る重みって違いますから・・・。あの石室、千葉だったからこそ、柊といったアクの強い
キャラや、地球の叫びでのGUARD上官との絡みが、重厚にできたのだと思います。
ちなみに、お二方は、マジメな役ばかりでなく、ギャグもありました。
千葉参謀 in「反宇宙からの挑戦」:「その・・・、反物質でつくられた私は、・・・“女性”ということか!?」
石室コマンダー in「悪魔のマユ」:敦子を下からジロジロ覗き込むシーン、我夢が付けたゴキグモンの
          名前に「・・・!。それでいこう!」と便乗し、納得しない堤に、睨みをきかせるシーン。
*敦子・ジョジー・玲子
敦子はちょっと恐かった:(我夢が)気に入らないから、すぐ無視。口止め料アイスを見る意味深な視線。
第六感の超激ムカの“バキッ!”などなど・・・女性ってホント恐いですねぇ〜(おっと爆弾発言(^^;)
でも、最後の
「ちゃんと、“行ってきます”ぐらい言ってくれなくちゃ・・・
 私には、、、『頑張れ』って言うくらいしか・・・、何もできない・・・」
には泣けました。
ジョジーは私の一押しお気に入り!でも、敦子とのコンビで、色気皆無の明るいイメージOnly。。。
“まんま”なのかな?(しかし後から高校生だと知ってビックリ!)最終回の台詞↓が最高にウケた。
「じゃないと、ワタシが、ウルトラウーマンに、なるからねぇー!」
玲子さんは陰陽があって存在感がありました。葛藤する藤宮を支える存在として母性を感じた。
最終回で藤宮との絡みはなくとも、アグルを見つめて小さく頷くだけの演技、素晴らしかった!
<設定が素晴らしい!>
突然生まれた天才集団アルケミースターズ達の活躍。
地球防衛の要GUARDとXIGの「組織」描写は、従来のウルトラ特捜チームと雰囲気が違い、妙に
リアルな描写が良かった。
ウルトラマン二人の協力という設定。「友」と協力し合う素晴らしさが伝わってきた。
KCBを絡めることで、ストーリーに現実感や臨場感が出ていた。
そして、地球を愛するというテーマと、アルケミの仲間、XIGの仲間、藤宮、そして地球の力が結束
して、困難に立ち向かってゆくテーマは素晴らしい!
最終回で、それらのテーマが収束して行きますが、TV放映当初は、え!?これが最終回!?って
気持ちはありました。多くの方が指摘する“破滅招来体”の謎解きがなかった点や、その他もろもろ
私も腑に落ちない点はありましたが、それらは、個人的な最終回はきっとこうなるだろうって思い込み
が原因であり、今では、あの“さわやかな”エンディングは良かった。正解だったと感じています。
別に答なんてなくてもいい。(cf.以下、千葉参謀の台詞) ガイアは珍しく、何度か見ているうちに
グッと来る、涙が浮かぶ最終回でした。今では、非常に良い最終回だったと思ってます。

◆最後に・・・
やはり、平成ウルトラのテーマの一つは、
      「僕たちは、自分の出来ることをする為に!」
でしょう。
ティガから続いたこのテーマには、私は非常に励まされました。仕事上や家庭、他のことでの困難
に直面した時、あきらめずに、そのテーマを自分に言い聞かせました。結果、光が射すんですね。
人の心にある「光」は素晴らしい!その光を信じてあきらめず努力し挑戦する姿は素晴らしい!
この作品を見た子供達は、きっと、いつかこのテーマを思い出して勇気を出す時が来るでしょう。
こんな素晴らしい作品を残してくれた円谷スタッフの方々に感謝!
そして、こんな素晴らしいHPに協力させてくれる場を設けてくれたGEM!さんに感謝!

◆おまけ・・・
私の心に残る台詞です。(担当箇所からだけの抜粋ですが・・・)
★藤宮
「もし、地球に自らの命を守ろうとする力が生まれたとしても、それが人類を救う力とは限らない!
 むしろ、生まれ変わるとしたら、煩わしいものを取り除こうとする方が自然だ!
 人類はこれまで地球に何をしてきた!
 いざという時だけ守ってもらおうなんて、・・・虫がよすぎる!」
「今の人類は、自然の頂点に立つには自己中心的すぎる。」
★玲子
「確かに出会いは“偶然”だったかもしれない。
 でも、、、出会ったことには、きっと“意味”があるって。。。」
「自分を大切にしてって言ってるの。地球のことを思う前に、まず自分を大事にしてよ!
 自分を大事にできない人間に地球を守れるわけないよ!」
「私、青いウルトラマンと一緒に空を飛んだことがあるんです。空の上から地上を見て感じたんです。
 海や大地には、いろんな命が寄り添うようにして生きているんだなって。」
「これが、地球の“光”です。
 この星には、ウルトラマンがいます。
 こんなに素晴らしい星が、破滅なんて絶対にしません!
 私達が、“させない努力”を、してゆく限り。」
★千葉参謀
「答えは、これから出すものじゃないのかな・・・
 藤宮とかいう若者が言っていたらしいが、確かに我々人類は、この地球を大事にせずに生きてきた。
 その人類に、地球は、生きる光を与えてくれた。」
★石室コマンダー
「若い時には色々と考えるものだ。
 考えなくていいことも考えてしまう。考えが“袋小路”に入っていることも気づかず。」
「我夢、自惚れるな。お前一人が闘ってきたわけじゃない。
 そして、お前一人が闘えば済むことでもない。
 我夢、全てを背負おうとするな。お前は・・・一人の“人間”なんだ。」
「君たちは兵器ではない。共に戦う“仲間”だ。」
「我々が守るのは、GUARDという組織ではありません。“地球の人々”です。」
「世界中のお前達の仲間と、そしてXIGの仲間が、共に力を会わせている。
 ・・・必ず、生きて帰ってこい。」
「理由などいるか。」
★我夢
「我々はC.O.V.やパズズを根源的破滅招来体と便宜上呼んでいるうちに、
 とんでもない間違いを犯していたんです。」
「いえ、あんまり夕陽がきれいなんで・・・。
 人類は、たとえ希望を失っても、夜明けとともにまた新しい希望を見つけてくんじゃないでしょうか?」
「未来はただ待つだけのものじゃない!今、、、今、自分に負けなければ、きっと変えられる!」
「僕たちは、自分の出来ることをする為に!」
「そうなんだ、、、これが、、、これが、地球なんだ!!
 おおぉーーーい!!!」
『世界は滅びたりしない。
      君たちが明日を信じる限り。
                  高山 我夢』


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