ダイナ最新話感想

第39話

青春の光と影

放映日

1998年6月6日

登場怪獣

ゾンボーグ
クローンダイゲルン


脚本

吉田 伸

監督

児玉 高志

特技監督

佐川 和夫


感想

ちょっと「あらすじ」を・・・。

ダイゲルンが突然街に現れた。
カリヤとアスカはガンマ号で出撃するが、ダイゲルンにつかまってしまう。
ゼレットで出撃したアスカに突然無線連絡が入る。

「アスカ隊員、ゼラリアン砲を撃つんだ!ガンマ号に気を取られてる、今がチャンスだ!」

ガンマ号もやられてしまうと考えたアスカは、ダイナに変身しようとするが、
その頭上にガッツウィングが現れ、ダイゲルンを攻撃、爆発した。
ガンマ号も間一髪なんとか脱出に成功した。
ガッツウィングは、空に溶け込むように消えていった・・・。

S−GUTSに司令室に、ゴンドウ参謀が現れた。
ステルス機能、迷彩機能を持ったガッツウィングは、「ガッツシャドー」と呼ばれる、
ガッツウィングを改造した物だった。
ガッツシャドーは、ゴンドウ参謀がテスト的に結成した、ブラックバスターと呼ばれる
警務局直属の特殊部隊に配備されていた。
ブラックバスターは有名になりすぎたS−GUTSに変わって、秘密保持を必要とする
事件を担当しているという。
ゴンドウ参謀が紹介したブラックバスターのメンバー、「フドウ ケンジ」は、
かつてアスカがS−GUTS入りを争ったライバル、「フドウ タケル」の弟であった。
ブラックバスターは、かつて遺伝子工学を研究しクローン怪獣を作り出した、
オオトモ博士の弟子の「ヤマザキ ヒロユキ」を追いかけていた。
ヤマザキは、オオトモ博士の復讐を企んでいた。
ダイゲルンもヤマザキが作り出したクローン怪獣であった。

廊下をアスカとケンジは歩きながら話をしていた。
ケンジの兄タケルは、新型機のテスト中に空中分解する事故があり、死んだ。
ケンジは兄から聞かされていたアスカに会いたかったという。
そんなアスカにケンジはこういうのであった

「残念だよ。なぜあのときゼラリアン砲を撃たなかったんだ?
 ダイナが来るとでも思ったのか?S−GUTSはダイナに頼りすぎだ!」

アスカは反論する

「俺達だってダイナに頼っているわけじゃない。
 ただ、全力を尽くしてどうしようもないとき、最後の希望がダイナという光を呼ぶんじゃないのか?」

「希望?そんなの甘いぜ・・・。」

そう吐き捨てケンジは行こうとするが突然警報が鳴りだした。
「TPC遺伝子工学研究所」のセクションD「危険遺伝子保管室」のロックが解除された。
そこには、「エボリュウ細胞」が保管されていた。

ケンジとアスカは遺伝子工学研究所に向かった。
そこでなぜか、TPC本部にいるはずのゴンドウ参謀を目撃する。
「あれだ!」
ヤマザキは、ゴンドウ参謀に化け、エボリュウ細胞を盗み出した。

二人はヤマザキを追いかけたが、アスカが隙をつかれヤマザキに逃げられてしまった。
ケンジはアスカに殴りかかった。アスカなんかに負けた兄への思いを込めて・・・。
しかしアスカは殴り返すことはしなかった。ただ一言、タケルはこの世にいないとつぶやいた
だけだった・・・。

逃げたヤマザキは宇宙へ逃亡し、火星と木星の間の小惑星体、ロックランドへ逃げ込んだ。
そこは木星のガニメデ基地が完成した際に閉鎖された宇宙防衛施設がある。
ヤマザキは電波ジャックをし、全人類に向けて放送を行った。
ヤマザキは、怪獣の遺伝子を組み込んだエボリュウ細胞を搭載したロケットを地球へと
発射するつもりであった。エボリュウ細胞をばらまき、人類を怪獣へと変えるつもりであった・・・。


今回は、「激闘!怪獣島(第16話)」の続編とも言うべきストーリーでした。
でも脚本をかかれたのは16話を担当された「川上 英幸」さんではなく、「吉田 伸」さんでしたね。
今回登場したクローン怪獣は、ダイゲルン、通称「お腹プクプク怪獣(GEM!家のみ(^_^;))」でした。
最初の方に出てきた怪獣を出したのでしょうが、なぜダイゲルン?もっと他にもいるじゃないですか。
2000匹も出てきた「ギアクーダ」なんかクローン化したら、きっとそれだけで地球をパニックにできるで
しょうに(^_^;)。
怪獣の遺伝子は、オオトモ博士と研究をしていた施設から持ち逃げしたものなのでしょうね。

ダイナの第1話に登場した、アスカのライバル「フドウ ダケル」の弟、「フドウ ケンジ」が登場しました。
その弟役で出演されたのは、テレビ朝日系で放映されていた「あばれはっちゃく」という番組で初代のはっちゃくを
演じられていた、「吉田 友紀」さんです。
非常にぴったりの役であったと思います。

今回ストーリーはヤマザキとケンジという、目標を失った物同士がどういった道を歩んでいくかを対比させていた
ように思えます。ケンジも最初はヤマザキと同じように、兄のライバルであったアスカを見返してやる
という、ちょっと復讐のようなところがありました。
しかしケンジは、ヤマザキに撃たれ弱っていたとき、アスカに「希望の光」をみせてもらい、実はその復讐心で
閉ざされていた、本当の自分を取り戻します。心の闇を希望の光が消し去ったのでしょうか?
アスカを、そして兄を目標に、S−GUTSをめざしZEROでがんばっていくことでしょう。

ガッツシャドウ」はガッツウィングの改良型機で、どうしていままで持ってなかったんだろう?と
思うような機能(ステルス、迷彩)まで搭載した非常にかっこいい!戦闘機です。
しかし、ブラックバスターを結成するなど、ゴンドウ参謀の過激なまでのTPC武装化は、これから
なにかTPC内部で起きるのではないかと予感させます。

ダイナに変身し、「ゾンボーグ」となったヤマザキと戦ったダイナですが、今回は戦いシーンが
とってつけたような感じでした。本編の内容を重視した作品といえるでしょう。

しかし、ロケットをミニブラックホールに吸い込ませていましたが、あれってホワイトホールから吸い出されて、
どこかの星にたどり着いて・・・、いや考えるのはやめましょう(^_^;)。
研究は中止されたものの、エボリュウ細胞自体は保管されていたんですね。
ヤマザキがすべて持ち出して、全部が消滅したのならいいのですが・・・。
それにしてもヤマザキが、体に詰め物もなしにゴンドウ参謀に変装するのは無理がありません(^_^;)


次回予告

ジャギラの木

俺を捨てた女とはいえ、ノリコのピンチにゃあ、男ナカジマ黙ってないぜ!
ジャギラの木に花が咲くとき、何かが起こる・・・。



ウルトラマンダイナファンのホームページへ